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派遣スタッフが働くことを禁止されている業務がある?適用除外業務と呼ばれる業種と働いてはいけない理由を解説

派遣でも働けないお仕事がある

人材派遣について定めた「労働者派遣法」が施行されてから30年以上が経ちました。

長い歴史のある派遣ですが、これまでにも派遣対象業務の拡大などさまざまな改正が行われています。

しかし、現在でも派遣で働くことが禁止業種が指定されており、それら業種をまとめて適用除外業務と呼びます。

「そういえばあの業種の求人を派遣で見たことないな?」

思い当たる業種があれば、適用除外業務に指定されている可能性があります。

派遣で禁止されている業務(適用除外業務)一覧

派遣スタッフが働くことが禁止されている業務は、主に以下の5つに分けられます。

・医療関連業務
・建設業務
・警備業務
・港湾運送業務
・弁護士など「士」のつく業務

港湾運送業務については船舶にかかわる業務全般を指すので、荷物の積み下ろしだけでなく清掃業も禁止となっています。

なお、医療関連業務において、看護師は条件付きではありますが派遣が一部認められており、「士」のつく業務も税理士や会計士などは一部で派遣が行われています。

派遣で看護師をされていて「看護師派遣って違法だったの!?」と心配しなくても大丈夫ですので、ご安心ください。

なぜ派遣で禁止されているのか

1999年の法改正の際に、派遣対象の業種拡大に伴って明確化された禁止業務ですが、なぜ禁止となっているのでしょうか。

医療や弁護士などの業種は派遣がないのも何となく納得できるが、建設・警備・港湾業務はピンとこないですよね。

そこで、派遣禁止業務として挙げた5つの業務それぞれについて、禁止とされている理由をまとめました。

医療関連業務の場合

医師や看護師などの医療関連の業種は、専門性が高く人の命を預かるお仕事です。

そのため、派遣労働者に従事させるのは適当ではないと定められているので、派遣で扱うことができない職種となっています。

ただし、以下の条件に当てはまる場合であれば、例外的に医療関連業務であっても派遣の形態で働くことが認められてます。

直接雇用を前提としていたり、医療スタッフなどの不足などが背景としてあるようです。

・紹介予定派遣(直接雇用を前提として派遣)の場合

・産前産後、育児、介護休業するスタッフの代わりに業務を行う場合

・医療機関以外で業務を行う場合※病院やクリニックは×、デイサービスや老人ホームなどが〇

・離島やへき地など医療スタッフが不足している地域が派遣先となる場合

建設業務の場合

土木・建設の場において、建築や解体など実作業に関わる業務は派遣法で働くことが禁止されています。

理由としてはいくつか挙げられますが、まずは「雇用が安定する業種ではない点」。

土木・建設では作業が完了すれば、必然労働力を雇う意味がなくなってしまうため、派遣スタッフ側にとって不利であると言えます。

加えて、「業務中に危険と隣合わせである点」。

労働者自身の安全はもちろん、のちのち建設された建物を利用する人たちに安全にも関わる業務です。

期間限定の派遣スタッフでは社員との連携も取りづらく、重大な事故に繋がりかねないとして禁止されています。

警備業務の場合

警備業務についても派遣で禁止されている理由はいくつかあります。

・警備業務は労働者に危険が及ぶ可能性がある

・派遣という外部の人間を警備職に就けるのはセキュリティー面で不安がある

警備業務は皆さんのイメージにもあるように、夜のビル内を少人数で監視したりします。

万が一があった際の安全を雇用主である派遣会社側が、保証しきれないことが問題です。

また、派遣は契約上は外部の人間であることから、貴重品等を預かるような業務では派遣先の会社にリスクが伴う可能性があります。

そのため、警備業務も派遣スタッフは禁止となっています。

港湾運送業務の場合

港湾運送業務が禁止となっている背景には、派遣法ではなく港湾労働法と呼ばれる法律に理由があります。

港湾における業務では、その日の入出港数や荷物の量によっても仕事量が大きく変動します。

仕事量の不安定さを利用したピンハネが横行していたこともあり、港湾労働法を制定することで労働者の権利を守っているのです。

個別の法律で労働に関する決まりがあり、派遣法ではノータッチな領域であることから、派遣スタッフは港湾運送業務ができません。

港湾労働法の対象となるのは東京・横浜などの6大港、および指定を受けている港湾のみです。
その他港湾では、派遣スタッフを募集している場合もあります。

士業の場合

弁護士や司法書士、など「士」の付く職業も派遣禁止となっています。

士業は資格を必要とするお仕事であり、人の生活に密接に関わる業務を行う専門性の高いお仕事です。

また、法律上弁護士などは依頼(委託)を受けて行う業務で、誰かの指揮命令を受けることのない職種となっています。

専門性の高さ・法律の決まりから派遣スタッフの職種として当てはまらないため、実質禁止のような状態なのです。

救急救命士や管理栄養士も同じく「士」の付く職業ですよね。

しかし、これらの職種は医療関連業務と同じく、派遣労働者に従事させるのは適当ではないと定められているために禁止となっています。

禁止業務をやらされそうになることってあるの?

派遣法や港湾労働法などをもとに派遣として働くことができない禁止業務がありますが、そういったお仕事を紹介されそうになることはあるのでしょうか。

実態としては、5つの派遣禁止業務に触れる内容の職種だったにも関わらず、派遣し摘発された事例もあります。

※軽作業と言われた派遣が実は建築業務で、建設現場の組み立てをやらされたなど

もし禁止業務を行っていたことが発覚しても、派遣先および派遣会社に対して罰則が科せられるため、派遣スタッフ側はお咎めなしではあります。

しかし、発覚したタイミングで職を失うことは、生活を考えれば酷い痛手です。

派遣先から禁止業務を依頼されたら派遣会社に相談、派遣会社から紹介されそうになったら派遣会社を変更しましょう。

今後困らないために、禁止業務について頭の片隅に

およそ20年前の派遣法改正に伴い、ほとんどの業種で派遣労働が行われるようになりました。

そんな現在でも専門性の高さや労働者の安全・雇用の安定の観点から、5つの業種で派遣労働が禁止されています。

「栄養士として派遣で働きたいのに求人がない!」

派遣禁止業務に指定されているお仕事を必死で探しても、時間を無駄にしてしまいます。

また、派遣禁止業務にも関わらず求人が出ている派遣会社があれば、その会社は信用できない証拠でもあり、後々トラブルに巻き込まれる可能性も。

すべてを覚えておく必要はありませんが、今後困ったことにならないためにも今回紹介した内容を頭の片隅にでも留めてくれたら嬉しいです。

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